2018
25
Mar

ダマリ紀行

[ブラジル_サンパウロ]旅の危険を感じた出来事

 

バックパッカーの旅をしていると、

やはり危険な目にいくつか遭遇するものだ。

今回は、サンパウロでの出来事を書いてみる。

 

サンパウロは、ブラジルはおろか、南米大陸においてのメガシティ。

「人種のるつぼ」と習ったように、色々な人種が混在している。

そして、格差も激しい。

 

サンパウロは、私の両親が出会った街でもあり、

そして今でも、イトコや親戚が住んでいる。

私は、そこを訪ねて1カ月ほど滞在させてもらった。

 

 

イトコのお嫁さん、えみさんと、その子供2人と車に乗り

親戚の家へ向かう時の話。

えみさんは、左ハンドル運転席。私は右。後部座席に、子供たち2人。

 

楽しくドライブをしながら、ペチャクチャおしゃべりをして、

私もえみさんも気が抜けていた。

あんなに、「車の窓は、開けるな」と聞いていたのに…………。

 

 

サンパウロの高層ビルの合間を抜けて、

ある時、閑散とした街で、信号機が赤になり、

車を停めた時だった。

 

私たちの車を見計らったのように

小学高学年くらいの浅黒い男の子が3人ほど、車に駆け寄ってきて

10cmくらい開けていた窓から、長い手を入れてきて

「MANEDA(マネダ)! MANEDA!」と言ってくる。

 

MANEDAとは、Money。お金のこと。お金をくれと請求して来た。

わたしは、「NON(ノン)! NON!」と拒否。

えみさんも、何かポルトガル語で言ってる。

 

すると、少年の目が一瞬私の胸元にある

十字架のペンダントに目が向いたと思った瞬間、

ペンダントをガシッと握り、ブチッ!と引きちぎり、走り去ってしまった。

 

私は、追いかけようとしたが、

えみさんが「ダメだよ!美和ちゃん、あきらめて」と言う。

その子たちが向かった先には、もっと恐ろしい背景があるからだ。

 

十字架のペンダントは、プラチナで、母からプレゼントされたものだった。

あの子たちは、一瞬で、プラチナだと分かったのだろうか?

この一連の流れが、早すぎて、ポカーーーーンとしてしまった。

 

後々聞くと、その場所は、サンパウロでも危ない場所(ファベーラ)で

強盗・恐喝・スリなどが、頻繁に起こっている区域だったようで、

えみさんが、仕切りにあやまっていた。えみさんが悪いのではない。

私が、平和ボケして、窓を開けてせいだ。

 

その夜、母に電話して、プラチナのペンダントを取られたことをあやまった。

すると、母はこう言った。「その子たちが、少しでも潤うと思えば、それで良いよ」

「それだけで済んで良かった。お守りの役目も果たしてくれたね」

 

母が、サンパウロに住んでいた頃は、

流れ弾にあったことがあるという。

幸い、母にはファベーラに友人がいたため、助かったようだ。

 

旅は、楽しい。が、その反面、危険が潜んでいることがある。

自分の身は、自分で守る。

「恐れずに。 しかし、気をつけて」これから旅立つすべての人に。

 

 

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