Client：大島郡瀬戸内町
Size：新聞見開き30段

Comment：
奄美新聞社様からいただいている夏祭り協賛広告のお仕事。瀬戸内町みなと祭りの協賛広告は、幾度か制作させていただいているのだが、今年は例年とは違うデザインにしたかったため、瀬戸内町に了解を経て、「新聞見開きタテ全30段」で制作した。

いただいた原稿写真の中に、面白い「お面」の写真が数枚あったので、コレをどうにか活かしたいなぁ……と考えていた。大島郡瀬戸内町の加計呂麻島には、国指定重要無形民俗文化財の「諸鈍シバヤ」というものがある。これは、源平の戦いに敗れて落ちのびて来た平資盛一行が、土地の人々と交流を深めるために伝えたのが始まりと伝承されている伝統芸能だ。

その「諸鈍シバヤ」では、ユニークなお面をつけた人々が歌って踊って、ミュージカルのような感じでとても楽しいのだが、「お面」というシュールさが、なんとも妖異な感じを受ける。お祭りも同じで、躍動感やソウルを感じる。お祭りの協賛広告は、毎年何種類も制作し、どうしても似たり寄ったりになってしまうので、どうにか差別化を図りたい……。いつもこれが念頭にある。

瀬戸内町のお祭りでしか見られない「マグロの神輿」や「海上パレードの大漁旗」、そして「お面」の写真を全面に押し出し、迫力が出るように、なんどもレイアウトをし直した。トリミング、拡大縮小、斜体で強弱をつけて、メリハリのある紙面に仕上げた。