今日は、クライアントに第一回目のカンプ提出の日だった。
「カンプ」とは、印刷物などの制作において、
制作物の仕上がりを具体的に示すために作られる見本のこと。
B5サイズの8ページパンフレットを、原寸大で、ページものに仕上げて提出する。
自宅には、インクジェットのA4プリンターしかないため
セブンイレブンのプリントネットサービスを使って
レーザープリンターでA3出力。B5見開きをプリントできる。
さて、この出力した紙を切って見本を作っていくわけだが。
この「紙を切る」という誰でもできる作業に
デザイナーは、流儀を持っている。
デザイン会社に入社して間もないころ、私はあるとき「メモ帳づくり」を命じられた。
ただ、ミスプリントを切ってメモ帳を作るという
誰でもできる作業。
しかし、この作業、あなどるなかれ。
決してズレてはいけない。
ピシャリとそろった、裁断したように切らねばならない。
矩尺(かねじゃく)とカッター。
しっかり紙をおさえて、矩尺がズレないように、カッターの刃もまっすぐ垂直に切る。
この作業、結構、普通の人はできないのだ。
私もはじめはできなくて、綺麗なメモ帳を作れるまでに時間がかかった。
この「紙を切る」という作業は、単にメモ帳を作るだけが目的ではない。
印刷物をクライアントに提出する際に、
実際の仕上がりサイズで提出しなくてはならない時がある。
それが本来の目的だ。
デザインしたものを紙出力する時には、トンボをつける。
「トンボ」とは、裁断する際の印。トリムマークとも言う。
このトンボにあわせて、紙を裁断する。
これがずれると、汚い見本になってしまい、クライアントに提出できないモノになってしまう。
デザイナーが駆け出しの頃にすることは、デザインだけではない。
まずは、この紙を切ることがきちんとできないといけない。
綺麗に紙を切って、プレゼンボードに貼ったり、
原寸大で見本を作って、クライアントに仕上がりのイメージを確認してもらわねばならない。
時々、パッケージなど立体も作ることもある。
スプレー糊も綺麗に扱えるまで時間がかかった。
両面テープも小さく切って、ピンセットで扱い、美しい仕上がりにしなくてはならない。
ズレたらやりなおし。何度でもやりなおし。切り口がボソボソしていてもダメ。
私は、あの頃も、そして今も
紙を垂直に切る時は「息を止める」。
それぐらい集中しないと、矩尺(1mの矩尺)もズレて、カッターの刃もズレる。
カッターの刃は、必ず新しく折った刃を。
デザイナーがどんな仕上がり見本を持ってくるかで
そのデザイナーの本質を見極めることができる。
見本が美しくないデザイナーには、頼むべきではない。
それは、包丁の手入れがなされていない、料理人と同じだ。
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