数年前、オリンピックのシンボルデザインで
パクリ事件があった。
確かにあれは、そっくりすぎて、
周りの人は、かばいようにも、かばえなかっただろう。
友人らと話をしていて、こういう話になった。
「ピカソの絵を真似して描いたところで、ピカソは”パクリだ!”って怒らないだろう」
うん、ほんとその通り。
世の中パクリだらけ。
デザインの世界もそうだ。
ただ、何を吸収するかは、その人のセンス。
そして、吸収したものを、その人のフィルターに通して
どう表現するかも、その人のセンス。
パクって真似して、同じものを作ったり、描いたりしても
それは、全く同じものにはならない。
オリンピックのシンボルデザイン事件は、
フィルターを通してからの、表現のセンスが足りなかったために起こったことだと思う。
例をあげてみる。
手芸教室や、絵画教室で、講師よりも優れた生徒がいた場合。
講師が教えた技法を使って、生徒が講師よりも良いものを作ったら。
ほとんどの講師は、妬みを持つ。
残念ながら、ほとんどがそうだ。
私の母は、手芸教室、フラダンス教室、絵画教室に通っていたが
どれもすぐに超えてしまって、毎回講師に妬まれていた。
「どんどん真似して良いよ。どうせ、同じものなんか作れっこないのだから」と
堂々と言える講師は、どれだけ存在するのだろう?
良いものは盗んで、パクる。
ただし、自分のフィルターを通して、さらに磨かねば。