書店にいくと毎回、懐かしさを覚える。
あの独特な本の匂い。印刷の匂い。
グラフィックデザイナー歴20年のダマリだが
4年間だけ書店で事務をしていたことがある。
東京から、鹿児島県奄美大島へ移住した時に
グラフィックデザインの仕事は見つからず
ハローワークで「面白そうだな」と思ったところに就職した。
それが、書店だった。
書店と言っても、ここの書店は普通の書店ではない。
奄美諸島全域の保育園・幼稚園・小中学校・高校の教科書や備品、あらゆるものを取り扱っている。
私は事務をしていた。
学校に出す、見積書・請求書・納品書を作成したり、
本の配達もしているので、本が入荷する日は、本に納品書を挟み、配達地区ごとに本を分けた。
書店から近いお客様には、
私が自転車で本を配達していた。
これは、なかなか楽しい時間だった。
4月の新学期になると、学校へ備品販売へ出張も行った。
算数セットや、ピアニカ、笛、習字道具。
とにかく学校の備品はなんでも取り扱っていたため書店は大忙し!
チャイムの修理もするし、図書館の備品も揃えるし。
保育園の体操服、帽子、運動会の備品もある。
中でもワクワクしたのは、理科の備品や美術の工作道具。
酸素、窒素、アルコールランプ、ビーカー、標本。
版画セット、銀細工、彫刻刀、粘土………
とにかく扱う商品が多いので、伝票を打ち込むリストが多くて
はじめは戸惑った。
注文の電話も多いし、離島のお客様には配送もしていた。
週2ほど、当番制で17:00〜19:00までの書店レジもやっていた。
こおれがまた楽しい時間で、お客様とお話できるのが楽しかったし、
コミックも新書も読み放題だった。
コミックの注文はよくやっていた。そして、返品の作業も手伝ったことがある。
雑誌などについている付録は、全部処分になるので
商店街のお祭りなどで、クジの景品にしたり、もらったりしていた。
(もらった付録をヤフオクで売ったりしていたのは秘密w)
新学期がはじまる前になると、
全学校の教科書の数を入力して、文部省に提出するという大仕事があった。
これを毎年任されていた。
1年の間で一番忙しいのが3月、4月。
新学期に向けての入荷と出荷をさばくために、バイト生もいれる。
この時期が終わると、「お年玉」が支給されていたので、やる気が出た。
私はこの書店で、たくさんのことを学んだし
社長も奥さんも会長も、そして社員も皆良い人ばかりだった。
奄美に移住したてで、何もわからない私だったが
書店に入ることで、奄美諸島全域の地区をすぐに覚えることができたし
方言も覚えた。たくさん、本も読んだ。
かけがえのない四年間。
私はこの間にお金を貯めて、世界一周の計画をたてた。
そして、愛猫ナイトとヒラをもらった場所でもある。
人生に無駄なことは一つもない。全部繋がっている。
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【北海道・札幌のみなさん!】2018.05.19(土)
グラフィックデザイナー・ダマリの「印刷物制作アドバイス」
かさこ塾フェスタ札幌/ミライストカフェ&キッチン ノベルサ1F/10〜18時
名刺を作り変えたい。チラシで集客を増やしたい。
あらゆる印刷物で頭を抱えている方へ
フェスタ特別価格/1枠20分…2000円
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