ダマリが今までの乗った長距離バスで
最高乗車記録は、36時間移動。
そんなに移動してどこまで行ったか?
行き先は、パタゴニアと呼ばれる
南米大陸の南。コロラド川以南の地域の総称。
チリとアルゼンチンをまたぐ。
アルゼンチンのサン・カルロス・バリローチェからバスに乗り
南米大陸を右に横断。そして南下。途中二回乗り換えたかなぁ〜。
氷河を楽しむツーリストが拠点としているエル・カラファテまで。
カラファテからツアーバスが沢山出ている。
さぁ、念願の氷河をみに、いざ出発!!!
氷河は、ロス・グラシアレス(氷河)国立公園という場所にあり
様々な47の氷河を見ることができる。
広すぎるため、自分が何をしたいか、何を見たいか絞った方がいい。
ダマリは、ロス・グラシアレス国立公園で一番有名な
ペリト・モレノ氷河を見ることに決めていた。
バスを降りて、目の前にひろがったのは
アルゼンチンブルーの世界!!!!
ずっと奥から手前に、ズズズズンと押し迫ってくる青い氷河。
ダマリの服装は、持参してきたゴアテックスの上下に
南米各国で入手してきた寄せ集めの衣類をありったけ重ね着し、
訳がわからないことになっていたが、そんなの御構い無し。
長い時間圧縮され、空気をほとんど含まなくなった透明な氷は、
波長の長い赤の光を吸収するため、氷を透過した光は青い。
そのためロス・グラシアレスの氷河は青く見えるそうだ。
崩れた氷河が、近くまで流れてきていた。
「巨大なガリガリ君だよね!」と誰かに言いたいが
日本人以外に言っても分からないもどかしさ。
船にのって、氷河まで近づけるサービスがあるのに、乗りそびれた………
氷河でオンザロックを飲むのがダマリの夢だったのになぁ。
自然の造形美には、何者も敵わない。
どこを切り取っても、美しく、飽きることはなかった。
青の世界が堪らない。
こんな南米の果てまで来れるのは、もう2度とないかもしれない。
そう思うと、氷河を目に焼き付けることに時間をかけた。
ガリガリ君ソーダ味。食べたいな。
帰り際に、そばに来てくれた美しい小鳥。
「ここまで来れたことに、感謝します」
小鳥と記念撮影をして、ロス・グラシアレス国立公園を後にした。
アディオス!
エル・カラファテから飛行機でブエノスアイレスへ。
機内食で出たスナック菓子の箱が、ロス・グラシアレスだった。
もう2度とくることがないことを思うと
単なるスナック菓子だが、一口一口噛み締めて食べた。