2021
14
Oct

ダマリ紀行

花椒が効いた麻婆豆腐を食べるたびに思い出す大切な思い出

今夜の晩御飯は、花椒が効いた本格麻婆豆腐だった。この花椒の香りは、北京旅行を鮮明に思い出す。

デザイン会社に勤めていた頃、毎年10月に年一度の社員旅行があった。4年目の社員旅行は北京。2泊3日の短い期間ではあるが、2日目は完全フリータイム!毎年この2日目に何をするか考えるのが好きだった。

本当は一人で行動したい派だったが、北京旅行の時は3人の後輩を連れてのフリータイムだった。いたしかたなし…。でも今思い起こすと、とても楽しい1日となった。

朝からタクシーを飛ばし北京動物園へ。お目当てのパンダも沢山見ることができたし、その後、結構長く愛用することになった、かわいいパンダのショルダーバックも手に入れた。一番印象に残っている動物は、孫悟空のモデルになった金絲猴(キンシコウ)かな。4人で行動すると移動代金がシェアできるのが良かった。

その後、北京市内のメインストリートを歩きながら屋台を見て歩いて。カンフーシューズを二足購入し、しばらく、その靴で過ごしていたな。懐かしい。(もちろんチャイナドレスも購入)

北京をよりディープに感じたのは夜だった。京劇を予約し、寒い劇場で、お茶と菓子を食べながら観覧し終えた後、地元民が通うような飲食店に入って夕食をとることに。今、考えると焼肉屋だったのかな。テーブル中央には網があって、ダクトもあった。

青島ビールと、焼肉、チャーハン、麺、青菜炒め、そして麻婆豆腐など、色々注文し、安くて美味しかった。そして、この時、初めて花椒の味がする麻婆豆腐を食した。日本の麻婆豆腐ではない味。香り高く、黒い麻婆豆腐。美味しい。本場の麻婆豆腐ってこんな味なのか…。

ほろい酔い気分で、女子4人で夜風に当たりながら歩いてホテルにむかう途中、地元の子供たちが出入りしている商店でジュースや駄菓子を買ったりして、楽しかった。海外では、一人で夜は歩けないから後輩のおかげ。

ストリートで似顔絵を描いているお兄さんに遭遇し、4人とも似顔絵を描いてもらった。夜風が気持ちよくて、地元の人が絵描きさんを取り囲んでニコニコ笑っていて。その時、とっても自由を感じた。国は違えど、小さな一角で、時を一緒に過ごして笑い合う。とてもとても平和で心地よく。帰りたくなくなる感覚。

花椒が効いた麻婆豆腐を食べるたびに思い出す大切な思い出。