寒い外から、ストーブの効いた部屋に戻る。
暖かいなんとも言えない石油の火の匂い。
なにかこう、生活の匂いというか落ち着く匂い。
小学生の頃。ダマリは、友人達の私生活にとても興味を持っていて
放課後、友人達の自宅に遊びにいくのが大好きだった。
ある日、友人が「ピアノ教室に行く」というので着いていくことに。
今思えば、そのピアノ教室もダマリが付き添うことをよく許可してくれたなぁ。と思う。
そのピアノ教室に入った瞬間。
暖かい石油ストーブの匂いがムン。。として
ダマリはドキドキして嬉しくなった。
暖かい部屋。そしてピアノの音。
その後、教室で「クリスマス会をする」ということで招待され
余計にその頃の楽しい思い出と言えば、暖かい石油ストーブの匂いとなった。
ダマリはピアノ教室の影響を受け、教室には通わず、
自宅に先生を呼び、ピアノレッスンをするようになった。
ダマリにピアノを習わせるのは、母の希望でもあった。
ストーブで暖まった部屋の匂いは
今でも、ピアノ教室で味わった幸せな時間を色濃く思い出す。
ほっぺたを真っ赤にして、暖かいアップルティーを飲んで。
さ、今日もストーブに火をいれよ。