ダマリは、小学生の頃から「よそもの」が好きだった。「よそもの」というと、どこか差別的な言葉かもしれないが、ダマリにとってはそうではない。
ダマリが住んでいた町は空港があるため、空港関係の転勤族が多かった。毎年のように転校生がいたと言っても良い。特に、女子の転校生にはぐいぐい話しかけた。知らない場所の話を聞くのが楽しく、そして自宅に遊びにいくのが更に冒険のようにワクワクした。
そして、転校生=転勤族なわけで、時期が来るとまた転校していくパターンが多く、せっかく転校生と仲良くなっても別れを告げなくてはいけないことも、もれなく付いてきた。転校しても文通という手段を使って「外の文化」を楽しんでいた。
小中学生の頃は、地元だけの友達で過ごしていたわけだが、高校からは皆が「よそもの」になるため、転校生に興味津々という概念がなくなったように思っていた。が、デザイン学校に入学して、隣県の宮崎県出身の子と台湾の台北出身の子に、ダマリの「よそもの」センサーが久々に発動(笑)
社会人になってからというもの自分自身が「よそもの」になったわけだが。あの頃がとても懐かしく思う。